研究課題
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ターゲットタンパク研究情報プラットフォームの構築運用

代表機関:情報・システム研究機構国立遺伝学研究所
代表研究者:菅原秀明

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「タンパク3000プロジェクト」や「ターゲットタンパク研究プログラム」などで得られたたくさんの成果を利用しやすいデータベースとして公開し、今後の研究や開発のために使い勝手のよいものにしていくのが私たちの仕事です。

これまで行われてきた研究から、タンパク質のアミノ酸配列、立体構造、機能について数多くのデータが得られ、データベースがつくられてきました。

アミノ酸の並び方については、2008年に入り各種データベースに登録された数が800万件を超えて増え続けています。立体構造については、PDBj(日本蛋白質構造データバンク)に、NMRやX線結晶解析によって明らかになったデータが登録され、検索できるようになっています。その数はすでに万のケタに達しています。機能については、そのはたらきに着目した「○○因子」のような名前をもつタンパク質が多数知られており、まだ構造がわからないものも少なくないのが現状です。

このように個別のタンパク質についてのデータが刻々と増加する一方、さらにそれらがいつどこでつくられるか、指令する遺伝子はどんなものか、それをもつ生命体のゲノムはどんな塩基配列をもつか、またタンパク質どうしの相互作用やネットワークといったダイナミックな振る舞いについても、各分野の研究者の手で多くの事実が明らかにされ、成果がデータとして蓄積されています。こうした情報を創薬などに役立てるには、それぞれのタンパク質の物質としての性質やほかの化合物の情報、疾患についての情報、実験や解析技術の情報もあわせて必要です。

私たちの今回のテーマである情報プラットフォームづくりとは、これまでバラバラにつくられてきたデータベースを集めてまとめあげ、情報をみんなで共有し活用できるような広場をつくり、整えることです。そのためには用語や概念の整理、知財についての法的な整備も必要です。プラットフォームは、情報を研究者どうしで共有する場であるととともに、広く社会に発信する役割も果たすことになるでしょう。役立つ情報は研究開発の支えになるばかりでなく、知識を次の世代に伝える基盤でもあるのです。

情報プラットフォームの位置づけ
ターゲットデータベースのイメージ
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